ファッション

小林照子・美容研究家が「からだ化粧」をテーマにした舞台を開催

 美容研究家として知られる小林照子が1981年より30年以上にわたり創作を続けている「からだ化粧」。その「からだ化粧」をライブで鑑賞できる舞台「煌ダンスステージvol.1」(煌カンパニー主催)が2月20日と21日に開催される。その舞台に掛ける意気込みを聞いた。

 「『からだ化粧』を始めたのは81年のこと。それは意図的ではなく、偶然だった。写真家の藤井秀樹との作品撮影の時、『日本の色』『日本の心』がテーマにしてモデルの上半身を白塗りにして炎を描いた。当初はその下に袴を着ける予定だったがモデルが炎の絵を気に入り、全身に描いてほしいと言ってきた。最初はその申し出には躊躇したが、熱意に押されて承諾。全身に化粧を施す『からだ化粧』の初の作品である『炎』が誕生したきっかけとなった」。使用するのは肌への安全性を考えて化粧品のみで、従来のボディペインティングと異なる。独創的なデザインは、その場のインスピレーションで描いていく。「モデルの体と対話するように、息づかいや動きを感じとりながら指で陰影をつけていく。その中で線が見えてきて、デザインとなる」と話す。
 
 「からだ化粧」は見る人の創造力を掻き立てるという。「今回の舞台も演出家・振付家の上田遙が『からだ化粧』の作品に刺激を受けたことで、公演が決まった。『からだ化粧』には人の創造力を触発する不思議な力がある。今回の公演を通して、観客の本来持っているクリエイティブな本能を刺激して、ワクワクした気持ちにさせたい。それが何らかの創作行動に至ってくれると嬉しい」と語った。公演は3部構成で行なわれ、第2部「からだ舞化粧」の中で、トップダンサーの舘形比呂一と三木雄馬とコラボレーションする。各ダンサーに「火」と「水」の「からだ化粧」を描きながら「天地創造」をテーマにした物語が進行していく。

 小林美容研究家は「青山ビューティ学院高等部」や「フロムハンド メイクアップアカデミー」の校長も務めている。10年ほど前から「からだ化粧」の技術や知識の継承にも注力していて、これまでに38人の「からだ化粧師」が誕生している。「ゆくゆくは教え子の力を借りて海外公演も行ないたい。そしてもっと多くの人を"触発"していきたい」と意欲を燃やしている。

 また、アーティストの麻子とコラボレーションして、昨年12月20日に単行本「inspire触発 からだ化粧」(自由国民社)を刊行。これまでの「からだ化粧」の作品に麻子・アーティストが詩を添えるという形式で、フェイスブック上で発表されていたものを中心に、新たにまとめた内容となっている。

■上田遙プロデュース 煌ダンスステージvol.1
公演日:2014年2月20日(木) 19時開演(18時30分開場)
    ? 2014年2月21日(金) 14時開演(13時30分開場)
場所:かめありリリオホール(JR亀有駅南口徒歩1分 イトーヨーカードー9F)
価格:プレミアム席(指定席)7000円、一般自由席5000円
問い合わせ先:煌ダンスカンパニー(担当:井本090-6111-7700)

■自由国民社「inspire 触発 からだ化粧」(小林照子・詩:麻子)
定価:1995円

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