ベルスタッフ・ジャパンが7月1日に設立された。出資は英国ベルスタッフ100%で、社長には多久和肇・元カルティエ=マーケティングシニアマネジャーが就任した。
1924年に英国で生まれた「ベルスタッフ」は、モータースポーツの世界で広く知られている。ワックスドコットンによる撥水加工の技術や、 2ウエイファスナー、プリーツを施した膝の切り替えといった技術を生み出し、バイカージャケットやパンツの機能やデザインに採用。モータースポーツのプロや愛好家から支持されてきた。ハリウッド映画とのつながりも深い。
英国ベルスタッフは、「ジミー チュウ」や「バリー」を有するJABホールディングの傘下で、2014年7月にギャビン・ヘイグ元リシュモンジャパン社長兼カルティエCEOが就任以降、ラグジュアリー・ブランドとしてリブランディングを進めている。メンズとウィメンズ、それぞれにデザイナーを立てて、ロンドンメンズでコレクションを発表。また、英国の直営店リニューアルやアアジア強化のための商品開発など、ショップ作りやMDでもテコ入れを図っている。
日本ではカイタックインターナショナルの取り扱い終了後は、バイク専門店などが直輸入で販売してきた。今後は、ウィメンズを含むトータルアイテム提案を通じてブランドの世界観を訴求し、来春から首都圏百貨店インショップを中心に出店する。「歴史や技術に裏打ちされたもの作りを背景にした、引き出しが非常に多いブランドで、ビジネス再構築の可能性が高い。まずは世界観をしっかり伝えていきたい」と多久和社長。