「シャネル」は9月17日〜2017年1月8日、イタリア・ヴェネチア市内のカ ペーザロ国際現代美術館で展覧会「カルチャー シャネル」を開催する。「カルチャー シャネル」は07年に始まったプロジェクトで、仏人キュレーターのジャン・ルイ・フロマンが毎回異なるテーマでブランドの歴史とガブリエルの人生を解釈している。過去にはモスクワや上海、北京、パリなどで開催されてきた。7回目となる今回は「ザ・ウーマン・フー・リーズ 読む女」と題し、ガブリエル・シャネルと書物の関係をテーマにする。
オバジーヌの孤児院で育ったガブリエルは晩年までさまざまな書物とその作者から影響を受け、空想力を育んできた。彼女のアパルトマンには本棚がびっしり並んでおり、書物は常にインスピレーション源になっていた。ホメロスやプラトン、ステファヌ・マラルメ、ピエール・ルヴェルディ、マックス・ジャコブなど古典から現代まで多岐にわたる。彼女は多様な芸術との出会いによりファッションとモダニティーにおける表現力を身につけたという。
展覧会では現代の視点で書物を取り上げ、ガブリエルの創作のコンセプトに呼応する詩の世界にスポットを当てる。献辞や歴史的文書、写真、図版をファッションアイテムと共に展示し、彼女の美意識や古典主義とバロック、ロシア、ヴェネチアへの愛着をひも解く。美術品の他、ジュエリーや香水も初めて展示し、約350点が並ぶ。