「パタゴニア(PATAGONIA)」は7月30日、環境と人権に配慮した染料、製造工程、素材などを採用した新しいデニムコレクション"パタゴニア・デニム"を発表した。同コレクションは8月4日から販売する。
これまでも「パタゴニア」のデニムは化学・合成肥料や殺虫剤・除草剤を使用していないオーガニックコットンを使用してきた。加えて新コレクションの染色工程では、コットンに付着しやすい染料を使用することで、染める、すすぐ、洗うといった過程で発生する環境に有害な合成インディゴの過剰な使用を抑える。その他、水の使用量を84%、エネルギーの使用量を30%、二酸化炭素の排出を25%削減することで、サプライチェーンにおける環境負荷を軽減したという。また、労働者の生活を向上させるため、縫製に対してフェアトレード・サーティファイド(公正取引認証)を受けている。
デニムの製造にはコットンを育てるために危険な化学物質の使用を必要とし、その染色には何百万リットルもの廃水が発生する。「パタゴニア」はデニム業界の環境的・社会的悪影響に関する認識をさらに促進するため、8月からキャンペーン「デニムは汚いビジネスだから」を開始する。同ブランドのウェブサイト、SNS、カタログで、デニムの製造基準に関する問題と解決にフォーカスしたキャンペーンを展開する。ヘレナ・バーバー=パタゴニア・スポーツウエア・ビジネス・ユニット・ディレクターは「従来のデニムは汚いビジネスだ。だから私たちは『パタゴニア』のジーンズの製造方法を変えることにした。他の製造者たちが私たちのあとに続き、デニム業界を変える手助けとなることを期待している」とコメントしている。