ファーストリテイリングによるユニクロ国内事業の8月度販売は、既存店ベースで売上高が前年同月比1.0%減、客数が同1.6%減、客単価が同0.6%増だった。前年同月に比べて休日が1日少なく、残暑や台風による打撃で、百貨店や他の専門店では2ケタ減収が目立つ中、微減でとどまった。秋物の出足は鈍かったものの、Tシャツやジョガーパンツ、エアリーブラウスなどが根強い支持を集めた。全店ベースでは売上高が同0.5%減、客数が同1.2%減、客単価が同0.7%増だった。
通期(2016年8月期)のユニクロ国内事業の実績も発表された。既存店ベースの売上高は前期比0.9%増だった。上期(9〜2月)は前年同期比1.9%減と苦戦していたものの、下期(3〜8月)は同4.9%増と盛り返した。原材料の高騰や為替変動に伴い、ユニクロは14年から段階的に値上げを行ってきたが、これが客離れにつながり、収益が悪化。今春以降は路線転換して値下げに踏み切った。一方で週末の特売は抑制し、「エブリデー・ロープライス」をアピールしてきた。