仮に「川久保玲」展が実現するとなると、現役デザイナーの展覧会は1983年のイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)展以来、2度目になる。また、2011年の「アレキサンダー・マックイーン:サベージ ビューティ(Alexander McQueen: Savage Beauty)」展と並ぶくらい人気を集めるとみられる。
コスチューム・インスティチュートはここ数年、春の展覧会が成功を収めている。9月5日まで開催の「マヌス×マシーナ:ファッション イン アン エイジ オブ テクノロジー(Manus X Machina: Fashion in an Age of Technology)」展は開催期間を延長した他、「チャイナ:スルー ザ ルッキング グラス(China: Through the Looking Glass)」には81万5992人が訪れ、METが開催した展覧会で過去5番目に多い来場者数を記録した。「アレキサンダー・マックイーン:サベージ ビューティ」展は66万1509人で、8番目に多い来場者数だった。それぞれアンドリュー・ボルトン(Andrew Bolton)がキュレーターを務めた。6月に行われた「フレンズ オブ ザ コスチューム・インスティチュート(Friends of the Costume Institute)」でボルトンは、川久保やジョン・ガリアーノ(John Galliano)、アズディン・アライア(Azzedine Alaia)、三宅一生ら現役デザイナーの展覧会を手掛けたいと話していた。