ファッション

紳士服のコナカが佐藤可士和とまたもタッグ デジタル活用のオーダー事業

 紳士服チェーンのコナカは、スマホアプリを利用したオーダースーツブランド「ディファレンス(DIFFERENCE)」を始動し、東京・青山に1号店をオープンした。初回来店時に専門のテーラーが採寸、同時リリースのスマホアプリにデータを入力すると以後は、自分好みのフィット感やさまざまなオプションを組み合わせたメンズクロージングの注文から受け取りまでのプロセスをスマホで完結できる。

 「ディファレンス」ならではの特徴について湖中謙介・社長は、①最速2週間で純国産のオーダースーツを作れる点、②ジャケット、パンツ、ベスト、シャツ、コートに加えて、ベルトやネクタイなどの小物のオーダーも可能な点、③オーダースーツでありながら3万5000円からというコストパフォーマンスで、常時150種類以上の生地をそろえるほか、ゼニアやロロ・ピアーナなどのインポート生地も用意する点、④アプリで事前に予算やイメージなどを伝えておくと、スタッフがイメージに近い素材や見本を用意して店頭で出迎えてくれる点を挙げた。④は、例えば自分の欲しいスーツのイメージをウェブ上や雑誌から見つけて登録しておけば、店頭でイメージにぴったりの生地や裏地、ボタン、ベルトなど、あらゆるリクエストに応えるオプションを用意するサービス。「無駄な時間を掛けず、よりスマートに時間を過ごせ、同時にオーダーならではの贅沢な空間を提供できる」と説明する。オーダースーツを作るための時間や中身さえ、自分好みにオーダーできる売り方を目指す。

 トータルプロデューサーには佐藤可士和を迎え、インターフェースデザインはNHK教育のTV番組「デザインあ」のディレクションなどを担当した中村勇吾が手掛けた。湖中社長は、「可士和さんとは、10年ぐらい前からこんなオーダーサービスがしたいと話し合ってきた。オーダーは従来、対面でのコミュニケーションを必要とするものだったが、今回のサービスは、実店舗とスマホの垣根を無くしている。今後もチューニングを重ねながらサービス向上に努めたい。ウェブ上で認知度を広め、サービス拡大を目指す」と期待を込める。

 青山店の売り上げ目標は、年間1億5000万円。来年春までには、カスタムオーダー専門店の「O・S・V」7店舗を「ディファレンス」へ移行予定だ。来春頃には12~3店舗、2、3年後には50店舗体制を目指す。

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