大丸松坂屋百貨店は、2017年に大丸が創業300周年を迎えるにあたって、記念企画を実施する。その一環として11月3日に「大丸京都店 祇園町家」を出店し、第1弾として同日から2017年7月31日まで、「エルメス(HERMES)」祇園店を期間限定でオープンする。店舗面積は約212平方メートル。「エルメス」が退店する予定の17年7月31日以降の出店店舗は未定だ。
同企画は、親会社であるJ.フロントリテイリングが進める、地域とともに成長するビジネスモデル“アーバンドミナント戦略”の一つであり、創業の地である京都の町家の保存と次世代への継承も目的としている。外観が特徴的な京町家は、江戸時代中期に形成された建築様式で、今でも市内に5万軒弱が現存。その多くが住宅や事業施設として利用されている一方で、約1割が空き家で、老朽化する町家の保存と活用は町の大きな課題になっている。
大丸松坂屋百貨店では16年11月〜17年12月、「大丸創業300周年記念企画」を各店で開催する。特別企画の実施やイベントの開催、限定商品の販売を行なう他、特別ウェブサイトを開設するとともに、デジタル上の取り組みも強化する。