アメリカン アパレル(AMERICAN APPAREL)は11月14日、日本の民事再生法に当たる米国連邦破産法第11章を申請した。昨年10月以来、2度目だ。また、同社はギルダン・アクティブウェア(GILDAN ACTIVEWEAR以下、ギルダン)に知的財産を6600万ドル(約70億円)で売却する契約を結んだ。従業員には手紙で通知した。
アメリカン アパレルはギルダンと知的財産の売却契約を結んだものの、破産法の申請により引き続き買い手を探すことができる。ブラッドリー・シャー(Bradley Scher)会長は手紙の中で「公開買い付けを行えば、最善なオファーを選ぶことができる」と説明。また、売却プロセスには時間がかかるが、約70億円を手にしたことで約6000人の従業員を構えるアメリカ国内のビジネスは当面継続できる見通し。「今回の決断は、『アメリカン アパレル』ブランドのレガシーを守るため。ギルダンはロサンゼルス近辺の生産や流通、在庫管理の拠点は維持してくれるハズだ」。
カナダ・モントリオールに本社を構えるギルダンはTシャツやフリース、スポーツウエアのメーカーで、北米ではライセンス契約に基づき「ニューバランス(NEW BALANCE)」や「アンダーアーマー(UNDERARMOUR)」などの靴下なども手掛ける。現在の従業員は約4万2000人で、うちアメリカで働くのは2500人以上。プリントアイテムが得意な同社は、5月にアルスタイル アパレル(ALSTYLE APPAREL)を1100万ドル(約11億円)で買収した。アルスタイル アパレルはアメリカン アパレル同様、無地のベーシックアイテムが有名だ。
原文・KARI HAMANAKA