三越伊勢丹のプライベートブランド「BPQC」が2017年春夏からトータルブランド化する。「知的な生活者のためのスタンダード」をコンセプトに、実生活に適した本質的な価値や価格を考え、上質素材を用いた衣類を中心に提案してきたが、アイテムの幅を生活雑貨まで広げる。ハンドソープ(2000円)やハンドクリーム(2500円)、衣類用洗剤(1600円)やタオル(バスタオルで3000円程度)などが今回加わる。
ブランドを統括する河村玲・三越伊勢丹 商品部統括部 仕入構造改革推進部SPA・ブランド開発担当は、「よりよい生活を提案するのが百貨店の使命。洋服からの時代でもない。洋服で“装う”のは生活のワンシーンだが、心や体を整えるために家にいる時間を含めてトータルで提案する」と話す。今後はテーブルウエアや食(カフェ)などさらにカテゴリーを広げるという。17年3月には伊勢丹新宿本店2階のプロモーションスペースのポップアップストアを皮切りに各店舗へも広げる。18年以降は、外部出店を計画する。また、すでにBPQC.JPを立ち上げており、eコマースも強化する。
「BPQC」は“Bon/Bonne(いい、良い)”“Prix(適正な価格)”“Qualite(質の良さ)”“Chic(より高感度に)”の頭文字を取ったもので、2000年にスタート。08年に休止したが、14年から、ディレクターにムラカミカイエを起用しリブランディングを図っている。2015年度の売上高は8億円、16年度は前年比50%増の12億円を見込んでいる。