資生堂は1月19日(現地時間18日)、アメリカ地域本社で連結子会社のシセイドウ アメリカ コーポレーション (米国・デラウェア州)を通じて、米国のベンチャー企業MATCHCo (マッチコー、カリフォルニア州、以下マッチコー社)を買収した。マッチコー社が持つ革新的なデジタル技術と資生堂グループが持つ研究技術開発力の相乗効果により、化粧品のパーソナライゼーションといったビジネスモデルを強化する。
マッチコー社は、13年にパーソナライゼーションとデジタル技術の専門家であるデイヴ・グロスとアンディー・ハウエルによって創設された。現在、特許を取得した技術を基に、お客がスマートフォンのアプリケーションを使い、簡単に自分の肌色を計測し、その肌色に合ったカスタムメードのファンデーションをオンラインで購入できるといったアプリでビジネスを展開している。「マッチコー アプリ」はアップルのアプリケーショストアにて配信されており、15年11月の配信スタート以降「ベストニューアプリ」や「月間ベストアプリ」などに選ばれている。
資生堂グループは買収により、1.「化粧品のパーソナライゼーション」への対応の強化 2.お客の肌測定に関するデジタル技術を進化させる 3.ダイレクトマーケティングの展開を発展させる 4.消費者と直接繋がることで得られた多くの顧客データをマーケティングに生かす――などに繋げる。
魚谷雅彦・資生堂グループCEOは、「革新的なデジタル技術を有するマッチコー社をグループに迎えることを大変嬉しく思う。イノベーションの創出は資生堂グループが最も注力している戦略の一つ。急拡大するデジタルとパーソナライゼーションという領域においてイノベーションを加速させることで、世界中のお客さまにまだ見ぬすばらしい価値を提供できることを楽しみにしている」とコメントした。