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米大統領就任式を控えワシントンD.C.の小売業者は戦々恐々

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)の第45代アメリカ合衆国大統領就任式を明日1月20日に控え、ワシントンD.C.の百貨店やブティック、ショッピングモールは来たる混乱状態への対応を迫られている。なにしろ就任式には20万~80万人の人出が予測され、就任式翌日に開催される、女性の権利を訴えるための大規模デモ「ウィメンズマーチ イン ワシントン」にも約2万人が集結すると見られているのだ。小売業者にとってはまたとないビジネスチャンスといえる。

 しかし、米シークレットサービスがレッドゾーン(関係者以外立ち入り禁止区域)およびグリーンゾーン(立ち入り制限区域)に指定しているエリアに店を構えている小売業者は、少なからずビジネスに影響を受けることになる。それら地域にはファッション関連の店は多くないが、少なくとも交通規制などが厳しい20日はショップをクローズするケースが多そうだ。

 ダウンタウンDC BID(DOWNTOWN DC Business Improvement District)の経済発展コンサルタント、ゲリー・ウィディクーム(Gerry Widdicomb)は、「レストランとホテルは笑いが止まらないほどのビジネスになる。他の小売業者はロケーションにもよるが、従業員が店までたどり着けなかったり、あまりの大騒動にクローズを余儀なくされる可能性がある」と述べる。

 だが、ラグジュアリー・ショッピングモールのシティセンターDC(CITYCENTER DC)など警戒地域に近いショッピングエリアに店を構える小売業者の多くはオープンを予定している。ワシントンDCの西側にある百貨店のメイシーズは、パレードのルートと警備区域からわずか数ブロックの距離にあるが、同店のスポークスマンは、20日も21日も通常営業の予定とコメントしている。

 なお、ジョージ メイソン大学のスティーヴン・フラー(Stephen Fuller)教授は、大統領就任式とウィメンズマーチの経済的影響を10億ドル(約1140億円)と予測している。

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