ケリング(KERING)17年度第1四半期(1~3月)の決算は、売上高が前年同期比31.2%増の35億7350万ユーロ(約4252億4560万円)で、全事業および日本を除く全ての地域で2ケタ成長を達成した。
ラグジュアリー部門の売上高は同34%増の24億1710万ユーロ(約2876億3490万円)だった。特に好調だった「グッチ(GUCCI)」は同51.4%増の13億5000万ユーロ(約1605億5000万円)と過去20年で最高の伸びを記録。全ての製品カテゴリーが2ケタで伸び、プロパー価格での購入が急増した。既存店ベースの直営店の売り上げは同51.4%増で、ヨーロッパ地域の売り上げは同66.4%増、アジア太平洋地域は同63.1%増。地元客から観光客、ミレニアル世代まで幅広い層に受け入れられたことに加え、ギークな世界観を得意とする、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターによる大胆な方向転換が奏功した。
次いで好調だった「サンローラン(SAINT LAURENT)」は同35.4%増。アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)=クリエイティブ・ディレクターによるファーストコレクションが1月に店頭に並び、ウィメンズのプレタポルテとシューズがベストセラーとなった。一方、16年度第4四半期で不調だった「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は同4.7%増と、ラグジュアリー市場全体の回復を受けて復調した。
この他のラグジュアリーブランドは同12.3%増。クチュール&レザーグッズカテゴリーでは、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)クリエイティブ・ディレクターが手掛ける「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が売り上げを押し上げた。この他、「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「ブリオーニ(BRIONI)」も好調だった。
また、スポーツ&ライフスタイル部門は同16.5%増を記録した。「プーマ(PUMA)」は同17.9%増で同社史上初めて売上高が10億ユーロ(約1190億円)を超えた。