ファッション

高島屋と大丸が羽田空港店を閉店、残る百貨店店舗は伊勢丹のみ

 高島屋と大丸が羽田空港第1旅客ターミナル内の店舗を相次いで閉店する。すでに5月25日に高島屋が、8月27日には大丸が閉店し、20年以上の商業区画でのビジネスを終了する。以前は、三越も営業していたが2005年閉店。これにより、羽田空港内の百貨店店舗は、制限エリア内に開店する伊勢丹のみとなる。

 高島屋羽田空港店は、1993年9月に百貨店のサテライトショップの位置づけとして開業した。「当社は近年、サテライトショップを増やしているが、高島屋店舗がある商圏を中心に、相乗効果を高めることを目的にオープンしている。羽田空港店は売り上げや経費などの観点からも、相乗効果が得られないことから閉店を決めた」(同社広報)と理由を述べた。今後については、「空港は難しいのでは」とコメントした。

 大丸羽田空港店も1993年9月に開業した。大丸松坂屋百貨店は、今回の閉店について「日本空港ビルデングとの賃貸借契約終了によるもの」とした上で、今後についても、「空港内でのビジネス展開の具体的計画はない」(同社広報)と述べた。

 羽田空港制限エリアに小型店3店舗を営業する三越伊勢丹は、17年3月期決算において、「空港内小型店は、『イセタン羽田ストア』3店舗(メンズ2店、ウィメンズ1店)合計の売り上げが前年を上回った」とし、昨年10月には名古屋の中部国際空港内に「イセタンセントレアストア」をオープンした。「時間がない中、こだわったモノが購入できる店舗として好評をいただいている。ウィメンズに関しては、ここへきてキャリアを対象としたMDを強化し好調だ」(同社広報)。今後の空港ビジネスに関して、「ニーズがあり、可能性があれば出店もあり得る」と述べた。

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