セブン&アイ・ホールディングスは25日、傘下のそごう・西武が運営する西武船橋店(千葉県)と西武小田原店(神奈川県)を2018年2月28日に閉鎖すると発表した。両店とも近年は郊外型ショッピングセンターなどとの競合が激化し、収益悪化に歯止めがかからずにいた。百貨店離れが加速する中、経営資源を稼ぎ頭の基幹店に集中していく方針だ。
西武船橋店は1967年開業で売り場面積は約4万2000平方メートル。船橋駅前に立地し、ピーク時の92年2月期は売上高551億円だったが、17年2月期には169億円まで落ち込んでいた。西武船橋店の跡地は不動産価値を再評価し、セブン&アイが地権者と共同で新しい複合施設を開発する。西武小田原店は00年にロビンソン小田原店として開業し、売り場面積は約1万2000平方メートル。ピーク時の04年2月期の売上高は162億円だったが、17年2月期には74億円まで減少していた。
百貨店ではこの数年、営業不振による店舗閉鎖が相次いでいる。中でも地方・郊外店舗が多いそごう・西武の閉店が目立つ。16年2月に西武春日部店(埼玉県)、9月に西武旭川店(北海道)、そごう柏店(千葉県)、17年2月に西武筑波店(茨城県)、西武八尾店(大阪府)を閉鎖している。