日本にもセックスを楽しむ文化をーー。そんなコンセプトのもと、オーガニックコスメなどを販売しているたかくら新産業が、新会社のスパイス・アンリミテッドとともにセックスアメニティーブランド「bdaオーガニック(BDA ORGANIC)」を立ち上げた。ターゲットはLGBTも含んだカップルや夫婦で、「世界エイズデー」の12月1日に先行発売する。
メーンアイテムは、キスする時のエチケットやオーラルセックスにおける感染症予防に役立つマウスウォッシュ、潤い不足による性交痛や傷を予防して快感をもたらす水溶性のジェリーローション、できてしまった傷をケアするバームの3つ。膣や直腸などの粘膜に塗布することが多いことや口に入ることを考慮して、食品グレードのオーガニックにこだわり開発した。100%天然由来成分で、うち95%以上の原材料をオーガニックでそろえ、オーストラリアのオーガニック認証機関ACOの認定も得た。
なじみのない人も気軽に手に取れるよう、パッケージはシンプルでスタイリッシュなデザインにして、ジェリーローションは持ち運びに便利な10gの個包装タイプも用意。先行販売もアマゾンの他、レディースクリニックやユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)、デザインホテルの「トランクホテル(TRUNK HOTEL)」と、従来のセックスアメニティーグッズ取扱店とは一線を画す。先行発売時にはコンドームと個包装のジェリーローションをセットにしてサンプリングを行う他、売り上げの一部をセクシャル・ヘルスに関する活動団体に助成を行う基金設立に充て、“クオリティ オブ セックス”の重要性とブランドを訴求していく。一般発売は2018年1月10日。
とはいえ性教育後進国で、セックスの回数も世界各国と比べると少ないと言われる日本では、性にまつわるアメニティーへのなじみは薄い。高倉健=たかくら新産業社長も「日本ではセックスアメニティーは、まだまだ日の当たる産業ではないと思っている」と現状について認めつつ、「しかし、今回のブランドには意味と意義がある。すぐに成長するとは思っていないが、まずは広く知ってもらえればと思う」と語った。