メンズファッション専門のオンラインショップ「ミスターポーター(MR PORTER)」は、プライベートレーベル「ミスターP(MR P)」を11月7日に発売する。同ラインはベーシックなアイテムとカプセルコレクションとして発表するトレンドに特化したアイテムの2本柱で、「ミスターポーター」のサイトで扱う400以上の他社ブランドとコーディネートできるアイテムを販売する。
トビー・ベイツマン(Toby Bateman)「ミスターポーター」マネジング・ディレクターは新ラインについて、「メンズブランドはカジュアル、フォーマル、テクニカルのいずれかに分類できる。しかし、男性はコーディネートを考える時にどれか一つのジャンルだけで固めることはしないんだ。だから、われわれはカジュアルにもスマートにもテクニカルにも着こなせるブランドを作りたかった」とブランド設立の経緯を説明した。
白いTシャツや15ゲージのカシミアニット、防水加工を施したトラベル用ブレザーなどは通年アイテムとして販売され、トレンドを意識したアイテムはカプセルコレクションとして発表する。第1弾はイギリスの画家ルシアン・フロイド(Lucien Freud)に着想を得たコレクションだ。
また、新ラインは顧客の“シーナウ・バイナウ(SEE NOW, BUY NOW)”のニーズへの応え方についても模索したという。「2月や3月にベーシックなコートを買おうと思っても見つからないんだ。ここがファッションのサイクルのおかしなところなんだけど、『ミスターP』は自分たちのブランドで、販売時期のコントロールが利くところがいいんだ」とベイツマン=マネジング・ディレクターは話す。春のカプセルコレクションは4月に、夏の暑い時期に着たくなるコレクションは7月に届き、「短パンやリネンシャツを前年の12月ではなく、実際に消費者が買いたくなる時期に販売する」という。
加えて、ベイツマン=マネジング・ディレクターは通年商品の在庫が常時提供できる状態を保つことも重要だと話す。「『ミスターポーター』のサイトにも通年商品はすでに置いているけれど、そのカテゴリーの商品は全て他社製品なんだ。そうすると、“通年商品”として提供するためにかなりの在庫を抱えなければいけない。しかし、『ミスターP』ができたことで他社製品に頼ることなく通年商品を提供することができるようになった」。
製品の大部分はイタリアやポルトガルで生産する他、デニムは日本製を使用する。通年商品の価格帯は55~675ポンド(約8100~9万9000円)。