米国のビューティ市場では、ここ数年インディーズブランドの勢いが増す一方だ。SNSで話題になり、設立わずか数年で大手小売店で扱われるようになったり、独立店舗を構えるようになったり、さらに大手企業に買収されたりと、その成長スピードは従来のビューティブランドと比較すると圧倒的に早い。“次世代”インディーズブランドはさらにSNSを活用し、今までとは異なる“インスタ”映えするパッケージで人気を集めている。これまでの思わずシェアしたくなるような派手でキャッチーなパッケージとは別に、最近ヒットしているブランドは、シンプルでミニマリスティックなものが多い。特に淡いベビーピンクの商品が爆発的にヒットしており、その独特なカラーは“ミレニアルピンク”と呼ばれるまでになった。実際パントン・カラー・インスティチュート(PANTONE COLOR INSTITUTE)が発表した2016年のカラー・オブ・ザ・イヤーには淡いピンクの「ローズクオーツ」が選ばれており、同じピンクを使用したブランドがここ数年急激に人気を集めている。
ミレニアルピンクをいち早くパッケージに取り入れ、今もなお多くのミレニアルズから圧倒的な人気を得るのがビューティブログから派生したブランド「グロシエ(GLOSSIER)」だ。元「ヴォーグ(VOGUE)」ライターのエミリー・ワイス(Emily Weiss)がブログ「イントゥ ザ グロス(Into The Gloss)」を2010年に立ち上げ、4年後に「グロシエ」をスタート。一人一人の個性を生かしたナチュラルなビューティをうたい、シンプルなパッケージとミニマルなメイクルックをインスタグラムに投稿し、人気を集めている。デビュー商品のバーム、乳液、クレンジングは全てミレニアルピンクを使用したクリーンなパッケージを採用。ショールーム店舗で働くスタッフの制服の他、商品を包むパッケージもミレニアルピンクでそろえて、商品だけでなく、そのフォトジェニックなパッケージもインスタグラムで多く投稿されている。
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