ファッションECモール「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイの17年4〜9月期決算は、商品取扱高が前年同期比38.3%増の1196億円、売上高が同35.3%増の426億円、営業利益が同30.6%増の138億円、純利益が同18.5%増の95億円で、増収増益だった。新規ショップの増加やツケ払いサービスの奏功、CRMシステムの改善によるコミュニケーションの効率化によって、高い成長率を維持した。
一方で、ツケ払いサービスの手数料無料キャンペーンや配送運賃の値上げ、初めて具体的な内容を明かしたプライベートブランド事業への投資などがかさみ、商品取扱高に対する営業利益率は2年ぶりに10%を下回る9.7%だった。
決算会見に合わせて、11月1日から「ゾゾタウン」の送料を一律200円にすることを発表した。前澤友作・社長は10月1日に導入して話題になった“送料自由”サービスについて、「昨今の物流事情に対して、実際の顧客はどう思っているのか。それを確かめるためにはアンケートではなく、購入時にそれぞれの意思を確認すべきだと考え、こうしたサービスを試験導入した。結果として、計測期間に0円を選択したユーザーは43%、平均送料は約96円だった。これからは改めて『送料が無料ではない』ということをアピールしていきたい。“送料無料”という過度なキャンペーン告知によってユーザーに誤認識を与えたのは、われわれEC事業者の責任でもある」と話した。
利用者属性に大きな変化はない。過去1年間の年間購入者数は696万人で、ゲスト購入・アクティブ会員数ともに増加。男女比率は女性67%、男性33%だった。年間の平均購入金額は4万6818円と停滞しているが、これは会員獲得キャンペーンによる新規のアクティブ会員の増加が原因で、会員登録後1年以上を経た既存アクティブ会員に限ってみれば、年間の平均購入金額は6万4290円、年間平均購入点数も14.6着と、いまだに成長を続けている。
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