女優のケイト・アプトン(Kate Upton)はポール・マルシアーノ(Paul Marciano)=ゲス(GUESS)共同創業者兼エグゼクティブ・チェアマン兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーから受けたセクハラの詳細を明らかにした。
アプトンは1月31日、「女性にセクハラするために権力を行使することがあってはならない。『ゲス』のようなウィメンズを代表するブランドが、マルシアーノにクリエイティブ・ディレクターという権力を与えていることに心底がっかりする」といったコメントをハッシュタグ「#metoo」とともに自身のツイッターやインスタグラムに投稿していた。
投稿の中ではセクハラの詳細に触れなかったが、1週間の沈黙を破り「タイム(TIME)」誌に詳細を語った。アプトンによると、2010年7月に「ゲス」のランジェリーキャンペーンの撮影に参加した際に、マルシアーノに胸をわしづかみにされるなどのセクハラ行為を受けたという。2回目の撮影時にはマルシアーノからホテルの部屋に来るよう執拗に要求され、その翌日、アプトンは撮影から外された。所属事務所はアプトンが太りすぎたためだと「ゲス」側から説明を受けたという。
「ゲス」の数多くの広告を手掛ける写真家のユー・サイ(Yu Tsai)もアプトンの話を認めている。
一方でマルシアーノは、アプトンへのセクハラ行為を否定。「『ゲス』と取締役会の捜査に100%協力することを約束する」と話した。マルシアーノは過去にも2件のセクハラ疑惑をかけられていたが、「ゲス」の取締役会は調査の結果、セクハラ行為を裏付けする証拠が見つからず事実認定ができないという結論に達した。アプトンの事案については2件の調査を行った後に明らかとなったため調査は行われていないが、正式に訴えが起こされ、必要性があれば調査を行うと説明している。「ゲス」のスポークスウーマンからはコメントを得られなかった。
アプトンの投稿や一連の報道を受けて、ゲスの2月1日の株価は前日の終値から17.7%も下落した。