中国の大手EC企業、JDドットコム(JD.com)の17年12月期決算は、売上高が前期比40.3%増の3623億人民元(約5兆7900億円)と大幅増収だった。16年度に18億人民元(約288億円)の赤字だった税引前損益は、1億2000万人民元(約19億2000万円)の黒字へと初めて転換した。
シドニー・ファン(Sydney Huang)最高財務責任者(CFO)は、「17年度は通期で黒字を達成したことに満足している。18年度は引き続きテクノロジー面やサイトのユーザー体験向上のために投資する」と話す。
JDドットコムは商品カテゴリー別の売上高を公表していないが、アパレル分野においては、下期に約100のブランドがサイトを離れた。これについて、同社は中国のEC最大手アリババ・グループ(ALIBABA GROUP)の圧力を非難している。ただ、「アパレル事業に急速な回復は期待していないが、心配はしていない。今後徐々に回復する」と見る。すでにいくつかのブランドはサイトに復帰し、復帰後2カ月で取り扱い商品量が3ケタの伸びを見せているブランドもあるという。
18年度は、引き続き売上高で前期比30~33%増の伸びを見込む。