イタリアの大手アイウエア企業、ルックスオティカ グループ(LUXOTTICA GROUP SPA以下、ルックスオティカ)が、日本の福井めがね工業(FUKUI MEGANE CO. LTD.)の67%の株式を取得し、高級チタンとゴールドフレームの生産に参入する。福井めがね工業がある福井県鯖江市は、高品質なアイウエアの生産地として知られており、ルックスオティカは「プラダ(PRADA)」「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」などの高級ブランドの生産を委託すると見られる。なお、買収額は明らかになっていない。
レオナルド・デル・ヴェッキオ(Leonardo Del Vecchio)=ルックスオティカ創業者兼エグゼクティブ・チェアマンは「この買収は、日本での生産参入の第一歩だ。ルックスオティカのビジネスモデルに沿いながら、鯖江においても生産拠点を構築する投資を続ける。アイウエア産業史上初めて、同じグループ内に日本とイタリアの2つのアイウエアの職人がそろうことになる」と語った。
福井めがね工業は1969年に設立。現在100人の眼鏡職人とデザイナーを抱える。優れたチタン加工技術で知られ、17年の「日本メガネ大賞」を受賞している。
ルックスオティカは、仏レンズメーカー、エシロール(ESSILOR)と合併し、ルックスオティカエシロール(LUXOTTICAESSILOR)を立ち上げるとを17年1月に発表しており、この合併が完了すると年間売上高約160億ユーロ(約2兆円)の巨大企業が誕生する。この合併は18年前半中に完了する予定だ。