現代芸術振興財団の会長を務める前澤友作スタートトゥデイ社長が12日、長谷川等伯の「烏鷺図屏風(うろずびょうぶ)」を収蔵したことを発表した。前澤社長にとって、重要文化財の収蔵はこれが初めて。
同作は安土桃山時代から江戸時代初期に活躍した絵師・長谷川等伯の作品で、六曲一双(6枚に折りたたむことのできる屏風2組)、幅各354cmというもの。飛び交うカラスと羽を休める白サギの群れが対照的に描かれており、1969年に国の重要文化財に指定された。これまでDIC川村記念美術館にコレクションとして保管されてきたが、2017年の日本画展示終了にともなって譲渡された。なお、有償での譲渡だが、金額は非公開だ。
前澤社長は作品について、「生まれて初めて屏風を購入しました。しかも国の重要文化財。しかも長谷川等伯作。安土桃山から江戸初期の時代背景に思いを馳せながら、私流に作品を愛し解釈し、皆様ともこの素晴らしさをシェアしていきたいと思います」とコメントしている。作品は今後展覧会などを通じて公開していく予定という。