サマンサタバサジャパンリミテッドの2018年2月期は、純損益が36億円の赤字(前期は4億7000万円の赤字)で終わった。主力の「サマンサタバサ(SAMANTHA THAVASA)」や「サマンサベガ(SAMANTHA VEGA)」でリブランディングを図ったが、引き続き出荷遅延による機会損失が解消されず、売上高は前期比9.3%減の321億円になった。人件費の抑制を進めたものの、減収に加え、リブランディングによる先行投資費用と事業再編費用の増加によって、販管費率が4.2ポイント拡大。本業のもうけを示す営業損益は16億円の赤字(前期は5200万円の黒字)に転落した。不採算事業の整理や減損処理などに伴う特別損失33億円を計上したため、最終赤字が大幅に膨らんだ。
同社は17年4月に本社を移転した。約4300平方メートルの1フロア・無柱空間に執務室と全ブランドのショールームを集約し、スタッフのコミュニケーションおよびモチベーションの向上に努めたり、「サマンサベガ」においてアパレルラインをスタートさせるなど、ハードとソフトの両面で新たな施策を行っていた。
今期(19年2月期)は、売上高が前期比14.5%減の274億円、営業損益が3億800万円の黒字転換を計画する。