ファッション

グッチ対ゲス商標権侵害訴訟 9年にわたる訴訟に終止符

 グッチ(GUCCI)がゲス(GUESS INC.)に対して商標権の侵害による損害賠償請求訴訟を提起していた事案について、両社は和解に至ったと発表した。和解条項の詳細については非公開だが、イタリア、フランス、中国で係争中だった全ての事案が終結した。両社は「和解に達したことでそれぞれの知的財産やデザインの重要性について再認識することができた」とコメントしている。

 「グッチ」は2009年、ゲスおよびゲスのシューズを生産しているマーク フィッシャー フットウエア(MARC FISHER FOOTWEAR)が、“G”をモチーフにしたロゴや、「グッチ」が商標登録していて“ウェブストライプ”と呼ぶ緑と赤のストライプなどを使用したことで、「グッチ」の商標権を侵害したと主張。さらに、ゲスが模倣品を販売したことで2億ドル(約214億円)以上も稼いだと訴えた。

 これに対して米国連邦地方裁判所のシーラ・シェンドリン(Shira Scheindlin)裁判官は、「グッチ」の主張の一部を認め、ゲスが“クワトロG”と呼ばれる“G”を4つ組み合わせたロゴをブラウンまたはベージュのアイテムで使用すること、同じくゲスが赤と緑のストライプ使用することは“グッチの商標の希釈化(他人が商標を使用することで一般的になり、商標としての機能が弱まってしまうこと)”に当たると認定した。一方で、「グッチ」が主張する“ゲスの模倣品製造”については、細部に至るまで模倣しているわけではないため、“模倣品”には当たらないと判断している。

 米国では最終的にニューヨーク州連邦裁判官は12年に470万ドル(約5億円)の損害賠償の支払いをゲスおよびマーク フィッシャー フットウエアに命じた。

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