ゴールドウインの2018年3月期決算は、売上高が前期比15.6%増の704億円、営業利益は同81.6%増の71億円だった。売上高は8期連続の増収、営業利益は10期連続の増益で25年ぶりに最高益を更新した。ここ数年2ケタ成長を続けている「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」などのアウトドア事業の売り上げが同24.9%増の494億円と大きく伸長。また、自社で店舗を直接運営する自主管理売り上げの比率が昨年に続き2ポイントアップの56%になったことも後押しした。西田明男・社長は「自主管理戦略の強化やマルチブランド戦略、実需型ビジネスの推進を全社を挙げて長年取り組み続けた結果だ」と語る。
今後は自社ブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」をはじめとするオリジナルブランドや海外展開の強化の他、苦戦が続くアスレチック事業における中核ブランドの確立を目指す。冬物中心型のビジネスからの脱却も課題で、ライフスタイルラインの制作にも注力する。昨年8月にリニューアルした自社ECサイトに関しては「EC化率は5%強とまだ低いが、昨年自社サイトをリニューアルして売り上げが前期比50%増と堅調だ。ゆくゆくは10%のEC化率を目指す」と西田社長。
今期(19年3月期)の売上高は前期比6.5%増の750億円、営業利益は5.6%増の75億円と増収増益を見込む。21年に向けた中期経営計画で発表した営業利益(65億円)を3年前倒しで達成しており、今期中に数値目標の修正を発表予定だ。