ファッション

「バーバリー」が売れ残り焼却処分を禁止 毛皮も撤廃へ

 「バーバリー(BURBERRY)」は、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)新クリエイティブ・ディレクターのファーストコレクションからリアルファーの使用を廃止する。加えて、売れ残り商品を焼却処分しないことを9月6日に発表した。ティッシのファーストコレクションは2019年春夏ロンドン・ファッション・ウイーク期間中の17日17時(現地時間)に発表される。

 マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)「バーバリー」最高経営責任者(CEO)は「現代のラグジュアリーとは、社会的にも環境的にも責任を負うことだ。『バーバリー』の根幹にあるこの考えはブランドが長期的に成功するカギだ。このポリシーをブランドのクリエイティビティーから商品全部にまで浸透させる」と語った。

 過去数年間、「バーバリー」はランウエイショー会場の外でPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)の抗議を受けていた他、新品だがブランディングのために販売できない売れ残り商品を毎シーズン処分していたことに対し、英メディアから批判を受けていた。「バーバリー」をはじめとする多くのラグジュアリーブランドは売れ残り商品がグレーマーケットに流通したり、偽物製造者の手に渡ることを防ぐために、売れ残り商品を焼却処分する傾向にある。7月に行われた株主総会でも、同社の株主が値引き価格で売れ残り商品を買うことができないのかとブランドに尋ねていた。

 この決断は「バーバリー」が17年からスタートさせた5カ年計画の一環で、「われわれはすでに売れ残り商品を再利用、修理、寄付、リサイクルしているが、今後もこれらの取り組みを拡大する」と同ブランドはコメントしている。

 「バーバリー」はこの計画で、アクセサリーメーカーのエルヴィス&クレッセ(ELVIS & KRESSE)と提携し、120tものレザーの切れ端を今後5年間で新しい製品として作り変えるとしている。また、17年から王立美術大学(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)と提携し、サステイナブルな素材開発や廃棄物の削減の他、教育格差改善といった社会や経済発展のサポートを目的とするプロジェクトも開始している。

BURBERRY x ファッションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。