民間人として世界で初めて月を周回するプロジェクトを発表したスタートトゥデイの前澤友作・社長が私財を投じ、新会社スペーストゥデイを設立したことがわかった。資本金は1000万円、設立は今年8月21日で、所在地は前澤社長が設立した現代アートの普及活動を行う財団法人の現代芸術振興財団と同じ東京都港区になり、代表者も現代芸術振興財団の久住拓寛・事務局長が務める。
テスラ(TESLA)やスペースX(SPACE X)を率いるイーロン・マスク(Elon Musk)氏とともに日本時間の本日午前10時に発表した月周回プロジェクトは「#dearMoon(ディアムーン)」と命名、同名のウェブサイトも立ち上げた。2023年に打ち上げを目指す月周回計画の権利を獲得した前澤社長は、会見で「月や宇宙からインスピレーションを受けたアーティストたちが生み出す作品を後世に残したい」と語り、最大で8人の世界的なアーティストを月周回に招待するという。新会社のスペーストゥデイは「#dearMoon」プロジェクトの情報発信や運営などを担うとみられる。
ディアムーンの広報担当者によると「海外で非常に知名度の高いイーロン・マスク氏と合同で発表したことで、海外メディアから取材の問い合わせが殺到している」という。具体的な金額は非公開だが、前澤社長本人に加え、最大で8人のアーティストを招待する費用も負担するため、投じる私財はかなり高額になる。そうしたことに投資家の嫌気が差したのか、スタートトゥデイの18日の終値は前日比2.44%安の3200円だった。