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しまむら、低価格の“勝利の方程式”に綻び 3~8月期の営業利益40%減

 しまむらの2018年3~8月期連結決算は、売上高が前年同期比3.0%減の2756億円、営業利益が同40.0%減の143億円、経常利益が同39.5%減の147億円、純利益が同41.6%減の95億円だった。

 主力の「ファッションセンターしまむら」の既存店売上高が同6.9%減だったことが響いた。得意とする安さの訴求が裏目に出た。集客を狙って4月上旬には1400店舗達成、5月下旬には65周年記念にちなみ、140円で下着や小物を販売したり、「650円コーデ」を提案したりといった大胆なセールを展開。だが客足は戻らず、収益性を悪化させた。台風や地震など度重なる自然災害も追い打ちを掛けた。

 北島常好・社長は消費の変化に戸惑いをみせる。「従来はびっくりするくらい価格を下げれば客数は2~3割は増えていた。うちの“勝利の方程式”が通用しなくなっている。これは初めての経験だ。安くても不要なものは買わないという選別意識が消費者に芽生えてきている」。また、16年から着手している売り場改革で、主力の女性向けアパレルの種類を3割近く減らし、通路幅を広げるなど、見やすく探しやすい売場作りを進めてきた。だがその結果、「雑然とした売り場から掘り出しものを探すという“宝探し”の醍醐味が失われたことがファン離れにつながっている」とも分析する。

 この結果を受け、19年2月期の連結業績予想を下方修正した。売上高5700億円(従来予想は5875億円)営業利益394億円(同510億円)、経常利益404億円(同520億円)、純利益273億円(同350億円)と予想する。下期からは「全事業で既存店売上高を底上げ」を掲げ、店舗の行き過ぎたスリム化の是正に取り組む。3日からは65周年記念セールの第2弾を打ち出すが、「絶対的な安さには執着しない」(北島社長)。安さ以外の新たな販売手法を模索する。

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