ユニクロ(UNIQLO)は10月2日、スイス出身の男子プロテニス選手ロジャー・フェデラー(Roger Federer)のグローバルブランドアンバサダー就任を記念した記者会見を東京・有明の本社ユニクロ シティ トウキョウ(UNIQLO CITY TOKYO)で行った。
ユニクロは今年7月にフェデラー選手との10年契約を発表。フェデラー選手は、7月のウィンブルドン選手権から「ユニクロ」のウエアを着用し試合に出場しており、記者会見には柳井正ファーストリテイリング会長兼社長とペアルックのニットを着用して登場した。
フェデラー選手は「『ユニクロ』のファミリーになれてとてもうれしい。『ユニクロ』のウエア自体は、錦織圭・選手やノバク・ジョコビッチ(Novak Dokovic)選手が着用していたから知っていた。ウエアは、素材やディティールについて私の意見も聞いてくれるのでとても快適で、試合中も気にならない。それにデザイン性がとても高く、他の選手からの評判もいい」と、ポイントの1つとしてクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)がデザインを担当していることを挙げた。
同席した柳井社長は起用の理由について「単に強い選手だからではない」と前置きし、「彼はスポーツ選手である以上に、ロジャー・フェデラー財団で100万人近い難民を支援するなど、人間として偉大な人物だ。それが、われわれの服を通じて社会をより良いものにするというコンセプトとぴったりだった。また、フェデラー選手は世界的に人気だが、特にヨーロッパでの人気が高い。ユニクロの欧州戦略において非常に重要な存在だ」と説明。フェデラー選手も「テニス選手として引退することはあるが、人生を引退することはない。ユニクロはコートだけではなく、オフコートでもサポートしてくれる」と、お互いに相乗効果を語った。
会見では錦織選手と大坂なおみ選手についても聞かれ、「錦織選手は16歳の頃から知っているが、その頃から才能の塊だった。周りからは『将来彼に負けるんじゃない?』とよく言われたよ(笑)。大坂選手は、若いのに全米オープンで優勝するなんて本当にすごいと思う。ファーストサーブが特によくて、メンタルも強い。試合ごとに成長している」とコメントした。
今回の来日は妻と子どもも帯同しているといい、「今じゃ私の家族も『ユニクロ』を着ている(笑)」と笑顔で話すなど、会見では終始リラックスした表情を見せていた。
なおユニクロは来年、フェデラー選手を招いたエキシビジョンマッチを東京で開催する予定で、実現すればフェデラー選手は12年ぶりに東京で試合に臨むこととなる。