セレクトショップ「ステュディオス(STUDIOUS)」を運営するTOKYO BASEに急ブレーキがかかっている。2018年3〜8月期決算は、売上高が前年同期比3.3%増の57億円、営業利益が同28.9%減の4億7100万円、経常利益が同28.4%減の4億7400万円、純利益が同29.4%減の3億2300万円と大幅な減益を強いられた。減益の最大の理由は主力のセレクトショップ業態「ステュディオス」を筆頭にした販売不振だ。「ステュディオス」の既存店売上高は17.0%減、全体でも11.4%減と2ケタ割れの苦戦を強いられた。中間決算に合わせて発表された通期見通しも下方修正し、売上高は153億円から132億円、営業利益は20億円から13億円、経常利益は20億円から13億円、純利益は13億円から8億9700万円にそれぞれ修正した。
今回の発表を受け、株価は510円(12日12時45分現在)と年初来最安値を更新しており、1月12日の1890円から3分の1以下にまで下落している。
セレクトショップ業態「ステュディオス」の苦戦が続く中、同社はSPA(製造小売)業態で立て直しを急ぐ。2015年に原価率の高さとメード・イン・ジャパンを武器にスタートした「ユナイテッドトウキョウ(UNITED TOKYO)」の既存店売上高は同3.1%増と堅調を維持しており、この夏にはルミネ新宿やパルコなどの有力ファッションビルに、カジュアルをコンセプトにした新ブランド「パブリックトウキョウ(PUBLIC TOKYO)」をオープンしている。
「ステュディオス」は東京発デザイナーズブランドを数多く扱っており、ブランド側にとって重要な売り先の一つになっている。その苦戦は規模の小さいブランドが多い東京ブランドにとっても少なからず影響を与えそうだ。
一方、TOKYO BASEが昨年6月に株式の49%を取得していた「ファクトタム(FACTOTUM)」は、同社から株を買い戻している。