ファッション

台湾の「誠品生活」が日本初進出 2019年秋開業の「コレド室町テラス」に

 三井不動産は、新たな物販とオフィスの複合商業ビル「コレド(CORED)室町テラス」(東京・日本橋室町)を2019年秋に開業すると発表した。メーンテナントは、台湾のユニークな大型複合セレクトショップとして知られる「誠品書店」「誠品生活」を運営する誠品生活で、日本初上陸になる。

 日本に開業する店舗名は「誠品生活日本橋」で、コレド室町テラス2階のフロア全体(約2871平方メートル)を使用し、書籍を軸に文具・雑貨、レストラン・食物販、セレクト物販、ワークショップエリアなどを併設する。誠品生活のマーシー・ウー(呉旻潔)董事長は「誠品が重視しているのは人、都市の最大の資産も人だと考えている。誠品は都市の文化を作る一員として店を複製するのではなく、その都市と関連性をもたせることで、都市の住民の心の拠り所でありたいと考えている」と語った。

 三井不動産の石神裕之・取締役常務執行役員商業施設本部長は「台湾のお店を訪れたときに、非常に上質で文化の香りの高い店作りに加え、多彩なイベントなど、これからの日本橋に絶対に必要な“サードプレイス”だと確信した。最終的には(誠品生活創業者の)故ロバート・ウー会長に決断いただいた」と語った。

 三井不動産は「誠品生活」の進出に伴い、誠品生活が61%、三井不動産が39%を出資する合弁会社、誠品生活MFを資本金9900万円で設立し、ライセンス所有会社として今後の出店をサポートする。「コレド室町テラス」も、有隣堂がライセンシーとして「誠品生活日本橋」を運営する。今後は三井不動産が運営する都市型商業施設や大型ショッピングセンター「ららぽーと」などでの出店を計画する。

 誠品生活は台湾を中心に香港や中国・蘇州などに46店舗を展開。本だけでなく、アパレルやその他の物販、飲食、年5000回のイベントを実施するユニークな大型セレクトショップで、日本の「蔦屋書店」が参考にしたことでも知られている。

 「コレド室町テラス」は地上26階、地下3階、延べ床面積は16万8000平方メートル。地下1階〜地上2階の約6000平方メートルが商業エリア、地上5〜25階がオフィスフロアで、1階には大規模な屋根付きの1500平方メートルの広場を作る。商業エリアの「誠品生活」以外のテナントは今後発表する。

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