ファッション

「オーラリー」が東京都支援でパリコレへ 「マメ」に次ぐプライズ受賞

 東京都と繊維ファッション産学協議会が主催するファッションコンペ「第2回ファッション プライズ オブ トウキョウ(FASHION PRIZE OF TOKYO以下、FPT)」の受賞者に岩井良太の「オーラリー(AURALEE)」が選出された。

 同コンペは今後、“東京を代表するインターナショナルブランド”になる可能性を持つブランドを選び、パリでのコレクション発表の支援を行うもの。第1回の受賞者には「マメ(MAME KUROGOUCHI)」の黒河内真衣子が選ばれた。

 受賞特典として「オーラリー」は2019-20年秋冬と20年春夏の2シーズン続けて、パリ・ファッション・ウイークでコレクションを発表する場が与えられ、19年3月開催の19-20年秋冬シーズンには東京ファッション・ウイークでイベントを開催する資金の援助を受ける。

 審査員はセレクトショップと百貨店の名物バイヤーたちだ。根岸由香里ロンハーマン(RON HERMAN)ウィメンズクリエイティブ・ディレクター、長尾悦美・高島屋 MD本部レディスファッションディビジョンバイヤー、小木基史ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)ディレクターの3人。

 根岸クリエイティブ・ディレクターは「独自性とクオリティーを重視して審査した。ロンハーマンで『オーラリー』はファーストシーズンから買い付け続け、店舗になくてはならない人気ブランドになっている。生地も全てオリジナルで、『生地からがデザイン』と自ら語っているほど。『オーラリー』が世界で伸びていけば、日本の物作りの良さが広がっていくと期待している」と説明する。

 小木ディレクターは「『オーラリー』はユナイテッドアローズ、エイチ ビューティ&ユース(H BEAUTY&YOUTH)、スティーブン アラン(STEVEN ALAN)で取り扱いがあり、売り上げの柱となるブランドの一つだ。今回このFPTに多くの素晴らしいブランドに応募いただいたが、『オーラリー』はダントツの売上高だった。従来であれば、資金のないブランドを支援することが役割であるが、このFPTでは世界で戦っていけるブランドをさらに進化させる基準で選んだ」と話した。

 受賞について岩井デザイナーは「ブランドとして賞をいただくのが初めてなので光栄だ。ブランドにはたくさんの方が携わっているので、その方々に感謝したい。パリで見せるからにはビジネスにつなげ、見た方が少しでも気分が高揚するようなコレクションにしたい」とコメントした。

 デザイナーの岩井は1983年生まれ。「ノリコイケ(NORIKOIKE)」などシンプルで上質な素材使いが特徴のブランドでデザイナーやパタンナーを経験。生地問屋のクリップ クロップで「オーラリー」を2015年春夏に立ち上げる。紡績からこだわるオリジナルテキスタイルと、今の空気感をとらえたシルエットに定評があるブランドだ。17年9月に東京・南青山に路面店をオープンさせた。

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