ナイキ(NIKE)が、ストリートカルチャーの祭典「コンプレックスコン(ComplexCon)」に参加しないことが分かった。同社の広報担当者は24日、不参加の理由について「イベント側に問題はなく、良い関係を築いている。今年の参加は見送った」とコメントした。「コンプレックスコン」の広報担当者はコメントを控えた。同イベントは11月3〜4日にカリフォルニア州ロングビーチで開催される。
昨年はブランドを代表するシューズ“エア フォース 1(AIR FORCE 1)”誕生35周年だったこともあり、ナイキは特別ブース「AF-100センターコート」を立ち上げ、同イベント一番の盛り上がりを見せた。限定デザインの“エア フォース 1”100足が円形ブースの壁を飾り、ドン・C(Don C)やエロルソン・ヒュー(Errolson Hugh)らによるスニーカーのデザインワークショップが開催された。また、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が手掛けたナイキの10足のスニーカーのリデザインプロジェクト「THE TEN」が会場の話題をさらった。
今年はナイキは不参加になったが、他のストリートウエアブランド「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」「プーマ(PUMA)」「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R))」「ビリオネアボーイズクラブ(BILLIONAIRE BOYS CLUB)」「ユニオン(UNION)」「チャイナタウン マーケット(CHINATOWN MARKET)」などは参加を表明している。また俳優兼プロデューサーのマイケル・B・ジョーダン(Michael B. Jordan)が映画「Creed II」のプロモーションのため出演する予定だ。
ゲストにはヴァージルをはじめ、デザイナーのトミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)、女優で脚本家のリナ・ウェイス(Lena Waithe)、クリエイターのイッサ・レイ(Issa Rae)、デジタルメディア戦略家として知られるカレン・シビル(Karen Civil)、 俳優や歌手などマルチに活動するジェイデン・スミス(Jaden Smith)らが名前を連ねる。
ファッションイベントとしての盛り上がりも期待されるところだが、7月に当初参加すると見られていた「ディオール(DIOR)」の不参加が確認されて以降、ラグジュアリーブランドの候補名は上がっていない。イベント開催直前に、ファッションブランドの参加や新たなゲストスピーカーの出演が発表される可能性はある。
入場料は、2日間有効のVIPパスが300ドル(約3万3600円)ですでに完売している。2日間有効パスが100ドル(約1万1200円)で、1日有効パスが60ドル(約6720円)だ。
コンプレックス ネットワークス(COMPLEX NETWORKS)とリードポップ(REEDPOP)が2015年から始めた「コンプレックスコン」は、パネルディスカッション、スピーチ、パフォーマンス、アートインスタレーション、ポップアップショップ、限定アイテムのドロップ(発売)などのイベントが催され、ファッションだけでなく音楽、フード、アートなど多彩なコンテンツが集結して、ストリートカルチャーの興隆と共ににぎわいを見せている。昨年は2日間で約5万人が来場し、商品の売上高は2000万〜2500万ドル(約22億〜28億円)だった。