「ティンバーランド(TIMBERLAND)」のブランド初のグローバル・クリエイティブ・ディレクターにクリストファー・レイバーン(Christopher Raeburn)が就任する。フットウエア、アパレルおよびアクセサリー部門それぞれのチームと緊密に連携し、2020-21年秋冬にメンズとウィメンズ両方のデビューコレクションを披露する。
来年10周年を迎える「クリストファー レイバーン」を手掛けるレイバーンは、過去にロシア海軍のブランケットやパラシュートに使われた生地、ゴムボートなどを素材として使用するなど、廃棄物を生まれ変わらせて価値を高めるアップサイクルを信条とするデザイナーとして知られている。
両者はすでに多くの共同プロジェクトを進めており、先日のロンドン・ファッション・ウイークで発表された18-19年秋冬のカプセルコレクションもその一つだ。“remade(リメイク)” “reduced(リデュース)” “recycled(リサイクル)”という彼の3つのアプローチに基づいて製作されたコレクションは、10月25日に店頭およびオンラインで発売。28点あるアイテムのうち11点は限定品だ。
ジム・ピサニ(Jim Pisani)=グローバル・ブランド・プレジデントは「彼は製品だけでなく、店舗環境やマーケティングといった消費者との接点全てに関わり、『ティンバーランド』のクリエイティブビジョンと理念を日常に落とし込むための中心的な役割を担う。互いに価値観を共有し、彼がもたらす新鮮でモダンなデザイン感覚によってブランドの可能性を広げていきたい」とコメントした。
レイバーンはインタビューで「彼らは真剣に人々の前進を望んでいる。私はこれまでの経験から、物事に変化とイノベーションを起こすには苦しいことと楽しいこと両方の過程を通るだろうとジムに伝えた。喜ばしいのは『ティンバーランド』が製造工程や品質、耐久性、技術面においてすでに多くの素晴らしい方策を行なっていることだ」と語り、同社の変化を恐れない姿勢など、今回の就任に至った理由は数多くあると述べた。
「ティンバーランド」は20年までに使用するレザーの100%を、国際団体LWG(レザー・ワーキング・グループ)が“金”または“銀”と評価したなめし工場から調達するという目標を掲げ、現時点で93%まで達成。同年までにアパレル製品も100%持続可能な素材にするという。