ユナイテッドアローズ(以下、UA)の2018年4~9月期連結決算は売上高が前年同期比2.9%増の717億円、営業利益が同0.2%増の30億円、純利益が同18.6%増の15億円だった。同社はウィメンズの好調を要因に、上半期業績予想を10月26日に上方修正していた。通期の業績予想は大型店舗の改装による機会ロスや上期の未消化コストなどを見込み、前回発表のまま据え置いた。
既存店の事業別売上高は「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」「ビューティアンドユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UA)」の第一事業本部が同8.2%増と伸びた一方、中価格帯の第二事業本部は同2.6%増にとどまった。第二事業本部では近年ウィメンズの好調を背景に躍進を続けてきた「グリーンレーベル リラクシング(以下、GLR)」の成長が踊り場にさしかかりつつあるとし、ウィメンズ特化業態の「ルロウ グリーンレーベル リラクシング(LUROW GLR)」とビジネスアイテムに絞った「ワークトリップ アウトフィッツ GLR(WORK TRIP OUTFITS GLR)」の出店に注力することでミッドトレンドマーケットの拡大を狙う。
両業態は現時点で計6店舗にすぎないが、竹田光広・社長は「フルラインアップでは出店が難しかった施設にコンパクトな店舗を出店することでワーカー需要を取り込める」と期待を寄せる。いずれも80~100平方メートル程度と、300平方メートル規模の既存のフルラインアップ店舗に比べて1/3程度のスペースで、駅ビルなどに加え、通勤者の行き交う地下街などにもピンポイントな出店が可能。ショールーミング型のフィッテングショップを不定期開催することでECの購買需要も喚起し、両輪での拡大を図る。
一方、第一事業部では下期に大型店の全面改装を1、2店舗行う予定。「来期に予定していたが今期中に前倒しする」と竹田社長。今後について「上期で中長期計画の半分が過ぎた。単年度計画を意識しつつ設備投資などを積極的に行うことで、さらなる成長を目指す」。