「ドレステリア(DRESSTERIOR)」のディレクターで、ファッションデザイナーの安達功は2019年春夏、LGBTQとストレートアライ(LGBTQを支援する人)に向けたプロジェクト型の新ブランド「スネイルズ(SNAILS)」を始動する。12月3日からクラウドファンディング「キャンプファイヤー」で資金を募り、リターンとして商品を出資者へ発送する。
デビューの商品(予価)は、和歌山の東紀繊維で生産したスエット(1万8000円)、Tシャツ(8900〜1万4000円)、シルクスカーフ(2万1000円)の3型。グレーのスエットはリバーシブルで、表面は無地だが、裏面には裏毛ジャカードで表現したブランドモチーフのカタツムリマークが背中とスリーブに施されている。プロジェクトにはワールドがサポーターとして参画。生産やPRなどを担う。
ブランドのビジュアルはアートディレクションを千原徹也、撮影を写真家のレスリー・キー(Leslie Kee)が担当。撮影は鳥取で行った。19年3月8日には、ブランドのお披露目会とビジュアルの写真展をワールド青山ビルで開催予定だ。
安達はブランドを始めるきっかけを「僕自身もLGBTQの一人。ニュースなどで多くの人がLGBTQであることに悩み、傷ついていることを知り、悲しい気持ちになった。僕は得意な服作りを通して、LGBTQとストレートアライの理解を広げ、一人一人が個性を尊重しあえる世の中にしていけるよう発信を続けたい」と語る。商品については「LGBTQといえばレインボーのイメージが強いが、全てのLGBTQの人々が虹色の服を着たいわけではない。第1弾は誰もが着ることのできるユニセックスのサイズ感とベーシックカラーにこだわってウエアを作った。今後はファッションだけにとどまらず、コスメやインテリア雑貨などさまざまな商品を手がけていきたい」という。
安達は1979年1月3日生まれ、東京出身。文化服装学院アパレルデザイン科を卒業後、パリのジュンコ シマダ(JUNKO SHIMADA)を経て、「ジルスチュアート(JILLSTUART)」「シンシア ローリー(CYNTHIA ROWLEY)」「ティビ(TIBI)」でデザイナー・マーケットディレクターを務める。「バンヤードストーム(BARNYARDSTORM)」のディレクターを経て、2017-18年秋冬から業務委託契約の形でワールドの子会社インターキューブの「ドレステリア」のディレクターを務めている。