「プラダ(PRADA)」は、同ブランドのキャラクター製品がブラックフェイス(黒人に扮して顔を黒く塗る)表現だと批判されたことを受け、「当社は人種差別的な表現に反対している。当該の製品は販売中止とし、店頭からも撤去する」と発表した。
問題となったのは“プラダマリア(PRADAMALIA)”シリーズの一部で、「オットー(OTTO)」という黒いサルのようなキャラクターだ。公民権運動を行っているチニア・エジー(Chinyere Ezie)弁護士が、ニューヨーク・ソーホー地区にある「プラダ」の店頭に陳列されていたこのキャラクターを目にして、「人種差別的で、侮辱的。私は怒りに震えている。『プラダ』は恥を知るべき」とフェイスブックに投稿したことが発端となった。
プラダは、「“プラダマリア”のキャラクターは想像上の生き物で、現実世界を反映したものではなく、ブラックフェイスを表現したものでもない。不快な思いをさせる意図はなかった。当社はあらゆる人種差別と差別的表現に反対している。当該のキャラクターの販売を中止し、店頭からも撤去する」と声明を発表した。また、同社はエジー弁護士に対して「多様性を重んじるトレーニングを改善し、ダイバーシティーやインクルーシブであることを推進する委員会を直ちに設置する。批判を受けた製品が社内で問題となることなく発売されてしまった経緯も調査する」という謝罪文を送っており、人種間の平等の実現に取り組んでいるニューヨークの団体に寄付をすることを約束した。