大塚家具は21日、中国家具販売大手のイージーホーム(居然之家)との業務提携を発表した。イージーホームは中国本土に223の実店舗を運営しており、売上高は600億元(約9600億円)超。中国大手EC企業のアリババ(ALIBABA)と戦略的パートナーとして業務提携を行っており、2018年2月にアリババは約54億元(約860億円)を投じてイージーホームの株式10%を取得している。
業務提携を通して大塚家具は、中国国内のイージーホームの店舗で商品の販売を行う他、大塚家具の屋号での出店、イージーホームのECネットワークを活用した越境ECの実現などを視野に入れている。大塚家具はイージーホームの販売ネットワークを利用することで中国市場に参入する一方で、イージーホームに日本のサービスや物流関連のノウハウを提供する。
大塚家具の17年度売上高は約410億円。同社は15年に大塚久美子・社長が就任し、高級路線から大衆化路線に戦略を変更した。ニトリなど低価格帯の商品を提供する専門店の牙域を崩すことはできず業績が悪化。16年12月期以降、大幅な最終赤字が続いている。17年11月に貸会議室大手ティーケーピーと資本業務提携し経営再建を進めている。
業務提携のニュースが21日朝に、一部メディアで報じられたことで、大塚家具の株価は一時ストップ高になった。