パルコは東京・錦糸町駅前の楽天地ビル内に18店舗目となる新商業施設「錦糸町パルコ」を3月16日にオープンする。開業50周年を迎えたパルコは、元日から「50年目の、新しいパルコ。」と題したキャンペーンを開始。渋谷パルコのリニューアルオープンを目玉に年内に計4施設を開業する予定で、錦糸町パルコの開業はその皮切りとなる。
東京都市計画で「副都心」として位置づけられる錦糸町は、JR総武線、東京メトロ半蔵門線が乗り入れるターミナル駅で、1日に約30万人が乗降する東京の東の玄関口。近年はオフィスワーカーの増加と共に、東京都心で働く家族層が移り住むなど「職住接近」が進む。そのような状況を踏まえ、牧山浩三・社長は「昼間は錦糸町のオフィスワーカー、夜間は居住者をターゲットに、駅周辺3kmで活動する80万人にアプローチする」とし、年間売り上げ115億円を見込む。
錦糸町パルコは延床面積約2万2800平方メートル、全7階で105店舗が入り、うち69店舗が錦糸町エリア初出店となる。ファッションフロアは5フロア構成で、1階は「フルラ(FURLA)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」などのブランド雑貨、2階は「フリークスストア(FREAK‘S STORE)」などセレクトショップが入り、3階は「プラステ(PLST)」などウィメンズ特化、5階はメンズ・ウィメンズが混在するフロアとなる。
また牧山社長が「地域一番の美の集積を目指す」と話すように、「マークスアンドウェブ(MARKS&WEB)」(2階)、ビューティサロン「ル クリック アヴェダ」(7階)といったコスメ・ビューティ関連のテナントやサロンを全フロアに導入する。4階ワンフロアを使う「無印良品」は、同ブランドの商品が全て収容できる広さで、「(4月開業予定の「無印良品」の旗艦店である)銀座店まで行かなくても全てのアイテムが手に入るようになる」という。
一方で最上階には郵便局、クリニックモール、サテライトオフィスなどのインフラ機能を集積したフロアをパルコでは初めて導入。ファッションフロアにもベビー・キッズ服の西松屋(2階)や子どもの情操教育を目的とした大型のキッズゾーン(4階)を備えるなど、地域に暮らすファミリー層の需要を取り込む。「ショッピング以外でも豊かな時間を過ごして頂きたい。雑貨やファッションにとどまらず、錦糸町地区の住民に長く愛される施設になるようトライしていく」(牧山社長)。