ゲス インク(GUESS INC.)は新たな最高経営責任者(CEO)にカルロス・アルベリーニ(Carlos Alberini)が就任したことを発表した。また、セクハラ問題でエグゼクティブ・チェアマンを辞任した共同創業者のポール・マルシアーノ(Paul Marciano)は、チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)職に留任することも明らかになった。
2018年に女優ケイト・アプトン(Kate Upton)らの訴えによりマルシアーノCCOのセクハラ疑惑が浮上した。マルシアーノCCOはセクハラを否定したが、訴訟に応じることで生じるコストを回避するために、セクハラを受けたと訴える5人に計50万ドル(約5450万円)の和解金を支払った。それに伴いエグゼクティブ・チェアマンの辞任と、19年1月30日の任期満了までにCOO職を明け渡し、契約を更新しないことを取締役会で確約していた。
しかし、その確約に反して今回COO職にとどまることについて同社は、「取締役会の要請によりマルシアーノがCCOにとどまることを受け入れた」と説明した。
一方でアルベリーニ新CEOは、00~10年に同社のプレジデント兼チーフ・オペレーティング・オフィサー(COO)を務めていた人物。その後、14年まで照明器具を扱うレストレーション ハードウエア(RESTORATION HARDWARE)の共同CEOを務め、直近ではラッキー ブランド(LUCKY BRAND)の会長兼CEOを務めた。
ヴィクター・へレーロ(Victor Herrero)現CEOは退任し、移行期間中はマルシアーノCCOの兄、モリース・マルシアーノ(Maurice Marciano)会長が暫定CEOを務める。