英百貨店セルフリッジ(SELFRIDGES)は、2020年までに爬虫類などの革から作られたエキゾチックレザー製品の販売を取りやめると発表した。対象となるのはヘビ、ワニ、トカゲなどで、20年2月には食用の家畜から取られた皮革製品のみを取り扱うことを最終目標に掲げている。
セバスチャン・マネス(Sebastian Manes)=セルフリッジ バイイング・ディレクターは、「当社は未来志向の小売りとして常に最前線にいたいと考えている。将来的に、ラグジュアリーはクラフツマンシップと素材のイノベーションにより定義されるようになるだろう」と語った。最近では、「シャネル(CHANEL)」がエキゾチックレザーの使用廃止を発表しているほか、「グッチ(GUCCI)」や「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」「バーバリー(BURBERRY)」など、多くのラグジュアリーブランドが毛皮の使用廃止を宣言している。
セルフリッジは05年に毛皮製品の販売を取りやめており、ほかにも“意識的な消費”を推進するなど、環境保護に先進的に取り組んでいる。15年には使い捨てペットボトルの販売を廃止。16年に開始した“よりよい買い物で変化を起こそう(Buying Better, Inspiring Change)”プロジェクトでは、22年までに販売製品の50%をエコフレンドリーな物に切り替えて「消費者がエシカルで環境にやさしい製品を手に取りやすいようにしたい」としており、サステイナビリティーに熱心な若手デザイナーの支援も行っている。ダニエラ・ベガ(Daniella Vega)=セルフリッジ サステイナビリティー担当ディレクターは、「世界的な小売店としての影響力を活用して、提携企業や消費者に責任ある消費を促し、地球を大切にして未来を守ろうと呼びかけていきたい」とコメントした。