百貨店の2月度の売上高(既存店ベース)は、大手5社のうち3社が前年同月の実績を上回った。三越伊勢丹が前年同月比1.6%減、高島屋が同1.8%増、大丸松坂屋百貨店が同2.2%増、そごう・西武が同0.1%減、阪急阪神百貨店が同1.3%増となった。中国の免税品への規制開始によって1月は全5社がマイナスだったが、中国の大型連休である春節にあたる2月はおおむね免税売上高が復調し、都心店をけん引した。
免税売上高は高島屋が同8.6%増、大丸松坂屋が同17%増、そごう・西武が同1割増、阪急阪神が同2割増だった。三越伊勢丹は基幹3店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店)で同3.3%減だったが、これは新宿本店メンズ館の大規模改装に伴う工事が影響している。「本年は春節とバレンタインの期間が重なったことも集客力につながった」(阪急阪神)というように、ラグジュアリーブランドや化粧品だけでなく、新しい消費を楽しむ訪日客が増えているようだ。