プラダ グループ(PRADA GROUP)の2018年12月期決算は、売上高が前期比2.8%増の31億4214ユーロ(約3959億円)、純利益は同17.4%減の2億544万ユーロ(約258億円)の増収減益だった。
地域別では、日本を除くアジア太平洋地域の売上高が同6.4%増の10億3506万ユーロ(約1304億円)、日本が同4.0%増の3億5031ユーロ(約441億円)と順調な成長を見せた。ヨーロッパは、同1.6%増の11億8891万ユーロ(約1498億円)だった。ブランド別では、売り上げの82.6%を占める「プラダ」が同3.9%増の25億5810万ユーロ(約3223億円)と堅調だったが、「ミュウミュウ(MIU MIU)」は同1.3%減の4億5347万ユーロ(約571億円)だった。
パトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)最高経営責任者は、「最近打ち出した戦略が奏功して売り上げが伸びた。今後は組織改編によってさらにダイナミックな構造となるので、新世代の文化的進化を解釈する力をいっそう強化し、顧客にブランドのアイデンティティーを届けていく」と語った。また、デジタル分野への投資などについて、「製品はもちろん、マーケティングや物流、カスタマーサービスに至るまで、事業のあらゆる要素をさらにうまく管理して効率化を推進する、技術的なアップグレード・プログラムを実施している。デジタル化が急激に進む中で、顧客は従来よりも何をどこで購入するかということに敏感になっており、顧客とのコミュニケーションの重要性が増している。こうしたことを踏まえ、あらゆるポイントで夢中になれるようなユニークなブランド体験を提供するため、デジタル分野に引き続き投資する。また各市場の異なるニーズに応え、当社のクリエイティビティーを反映した製品が店舗でタイムリーに入手できるようにインフラ強化にも投資している。グループの将来を見据えたこれらの取り組みにより、株主にとっての価値を中長期的にさらに高めることができると確信している」とコメントした。