イオンモールの2019年2月期連結業績は、営業利益が前期比7.7%増の529億円と4期連続の増益だった。国内の既存モールの専門店売上高が同1.5%増と堅調だったことに加えて、新規モールへの投資が先行していた中国および東南アジアの海外事業の黒字化が貢献した。
売上高に相当する営業収益は同8.6%の3129億円だった。国内では新業態「ジ アウトレット 広島」「イオンモール座間」など新規モール4施設を開くとともに、既存モールの2施設の増床、6施設の改装を実施。テナントの充実だけでなく、館内を歩くウオーキングやオペラ鑑賞などのイベントを定期的に開催し、SCになじみのなかった地元の高齢者など新規客の獲得に成功した。テナント売上高では衣料品の落ち込みを飲食やアミューズメントの好調でカバーした。
海外では中国17施設、東南アジア7施設の計24施設のうち17施設が黒字化した。赤字だった中国の7施設も14〜17年開業の新しいモールのため、数年内に黒字化する見通し。日本以上にアミューズメント要素を強めたり、各国ならではのイベントを企画したり、一日中過ごせるような工夫を施している。
今期(20年2月期)は、営業収益3260億円(前期比4.2%増)、営業利益620億円(同17.0%増)を計画する。