ファッション

破竹のワークマン 19年3月期は売上高2割増

 作業着のワークマンが業績を急伸させている。8日に発表した同社の2019年3月期決算は、チェーン全店売上高が前期比16.7%増の930億円だった。昨年9月にスタートした話題のカジュアル業態「ワークマンプラス(WORKMAN PLUS)」は前期末19店で、全国展開する837店舗の2%に過ぎない。しかし「ワークマンプラス」で販売するプライベートブランド(PB)は「ワークマン(WORKMAN)」の既存店でも扱っており、これまで訪れることのなかった一般消費者が近隣の店舗に足を伸ばした結果、既存店売上高も同14.0%増に跳ね上がった。

 フランチャイズ(FC)が約9割を占める同社で売上高に相当する営業総収入は、同19.4%増の669億円だった。「ワークマンプラス」およびPBのテレビCMや新聞広告、新規出店や改装など、販管費は約1割膨らんだものの、大幅な増収によって吸収。営業利益は同27.6%増の135億円、純利益も同25.1%増の98億円になった。

 今期はチェーン全店売上高1035億円(前期比11.2%増)、営業総収入733億円(同9.6%増)、営業利益150億円(同11.0%増)を計画する。引き続き「ワークマンプラス」の出店を加速し、「ワークマン」の既存店の業態転換も含めて計75店舗に増やす。全国の主要エリアに出店することで、既存店への波及効果を高める。全体では純増36の計873店舗の体制にする。

 ワークマンの本業である作業着市場は、東京五輪に伴う建設の増加で堅調な推移を見せている。だが、東京五輪後の反動、建設や土木従事者の慢性的な人手不足によって、中長期的な見通しは楽観視できない。同社では「ワークマンプラス」やPBの拡充によって、高機能・低価格のカジュアル市場の開拓を急ぐ。

WORKMAN x ビジネスの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。