ユナイテッドアローズ(UA)の2019年3月期連結決算は、売上高が前期比2.9%増の1589億円、営業利益が同5.2%増の110億円、経常利益が同5%増の113億円、純利益が同22.3%増の64億円となり、2期連続の増収増益だった。
中期ビジョン2年目となった当期は、「強い経営基盤の確立」「実店舗の強みを活かしたEC(ネット通販)の拡大」「既存事業のマーケット変化への対応」「未来の成長に向けた取り組みの実施」といった4つの戦略を着実に推進。中でもECの拡大において物流機能の再編や本部オフィス内および物流センター内に撮影スタジオを設置するなど、強化したことで、ネット通販既存店売上高は4期連続2ケタ増となり、単体のネット通販売り上げ構成比が初めて20%に達した。
ビジネスユニット別では第一事業本部のメンズカジュアルとウィメンズ全般、第二事業本部のウィメンズ全般が好調で両事業部とも増収。中でも女性の社会進出のニーズに対応したビジネスウエアが伸長した。子会社ではコーエンが増収増益だった。
今期に入り同社は経営理念を4月1日に7年ぶりに改定。グループ全体で約5000人にのぼる集団であることから、理念研修を年間100回以上開催することなどで、理念の理解を深め、経営基盤を盤石なものにする。また、今下期を目途に自社EC「ユナイテッドアローズ オンラインストア」の開発・運営をZOZO子会社のアラタナから自社主導へ移行することもあり、EC事業にさらに力を入れたい意向だ。
今期は、売上高が前期比3.3%増の1642億円、営業利益が同8.2%増の119億円、経常利益が同6.1%増の120億円、純利益が同4.4%増の67億円を予想する。