ファッション

ワークマンが都心出店を検討 ECの店舗受け取り拠点を広げる

 作業服のワークマンは、顧客がECで注文した商品を最寄りの店舗で受け取る「クリック&コレクト」の強化に乗り出す。3月16日に専用サイトを開設。フランチャイズ(FC)を中心に全国に857ある店舗網とその店舗在庫を生かし、配送コストをかけない仕組みで大手EC専業などに対抗する。受け取り拠点の拡大の一貫として、これまで店舗がなかった都心のターミナル駅周辺の商業施設への出店も検討する。

 同社は新業態「ワークマンプラス(WORKMAN PLUS)」の人気を受けて出店拡大を表明。「今後10年でさらに400店の新規出店が可能」としている。すでに国内では「ユニクロ(UNIQLO)」を超える店舗網を築いているが、出店立地は郊外の幹線道路沿いにほぼ集中しており、都市部に住む人や自動車を持たない人にとってはアクセスしにくかった。クリック&コレクトを機に、首都圏では新宿、池袋、渋谷、横浜などのターミナル駅立地での出店を検討する。年間の新規出店数は来期(21年3月期)から40店に引き上げる。

 ワークマンの売上高に占めるEC化率は1〜2%と低い。現時点でも店舗受け取りで来店した客は高い確率で固定客化しており、顧客拡大のメリットが大きいと判断した。ECで注文を受けた商品の約7割は店舗に在庫があり、在庫がない場合も本部から毎日行われる配送に載せればコストがかからない。また店舗在庫を客に公開するため、急ぎの場合は直接店舗で購入することもできる。

 クリック&コレクトの専用サイトで初年度売上高30億円を計画する。そのうち8割以上が店舗受け取りになる見通しで、FC加盟店の売り上げとして計上される。

 ECの新体制に伴い、EC売上高の約2割を占めていた楽天からは2月末に撤退する。

WORKMAN x ビジネスの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。