アシックスは1月24日、「ASICS WALKING PRESS MEEETING SS20」と題したイベントを都内で開催し、2020年内の発売に向け開発を進めているスマートランニングシューズのプロトタイプの披露と、20年春夏シーズンのウオーキングシューズの展示を行った。
スマートランニングシューズは、内部にセンサーなどを組み込み動きに応じて音や色が変化するスマートシューズ“オルフェ(ORPHE)”を開発し、8日にアシックスの子会社、アシックス・ベンチャーズから出資を受けたスタートアップ企業のno new folk studioと協業製作したもので、年内の発売を予定している。すでに7日からアメリカで開催されていた見本市「CES 2020」では披露されており、国内では今回のイベントが初披露の場となった。
no new folk studioは17年4月以降、アシックススポーツ工学研究所と連携してさまざまな実証実験を行い、歩行中の足の動きを計測できるスマートシューズの共同開発を続けてきた。今回披露されたシューズも“オルフェ”同様内部にセンサーを埋め込むことで、着用者の走行データを可視化する。距離は歩幅だけでなく、脚の運び方、走行の安定性、接地の時間・分布などのデータを収集し、これまでアシックスが収集してきた膨大なデータと掛け合わせ、それぞれのランナーの特徴に合わせたフィードバックを専用のスマートフォンアプリでリアルタイムで確認することができる。シューズはアシックス製のものがベースで、靴底前部にカーブを設けた“ガイドソール(GUIDESOLE)”などを用いたりと、シューズ自体には走行効率を高める工夫が施されている。
またアシックスジャパンは、1983年からビジネスシューズやパンプスなどのビジネスシーンで着用されるウオーキングシューズ事業を展開しており、今シーズンはスポーツメーカーとしての“原点回帰”をテーマに掲げた。“走れるビジネスシューズ”をうたう男性向けの“ランウオーク(RUNWALK)”と“ペダラ(PEDALA)”ではスポーティーなタイプを企画したほか、女性向けの“ペダラ”ではニット素材を採用したスニーカータイプと、さまざまなシーンに対応できるラットタイプを用意。仕事場のカジュアル化に合わせ、クッション性や機能性の高いシューズを提案する。