「ボディグラム(BODYGRAM)」は、独自AIを活用した身体採寸テクノロジーだ。同技術の最大の特徴は、その簡便性及びデータの正確性にある。計測の際はスマートフォンで正面と側面からの全身写真を撮影し、いくつかの必要数値を入力するだけ。服を着替えたり、撮影の際の背景に気を使ったりする必要がない。2019年には「ユニクロ(UNIQLO)」やファッションECの「ショップリスト(SHOPLIST)」などへ導入されたほか、フィットネス領域への参入も発表した。しかし、実際の計測精度はどの程度正確なのか?“採寸の専門家”とも言えるテーラー(スーツの仕立て職人)が実際に「ボディグラム」を使用し、ジン・コー=ボディグラム・ジャパンCEOの身体データを計測。自身の採寸結果と比較することでその精度を探った。
日本有数のテーラー
「ペコラ銀座」の
オーナー、佐藤英明氏が計測
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計測するのは日本有数のテーラーとも言われ、今年開業20周年を迎えた「ペコラ銀座」のオーナー、佐藤英明氏だ。まずは「ボディグラム」の専用アプリをスマートフォンで立ち上げ、ジンCEOの全身写真を正面と側面の2パターンで撮影。撮影後は数十秒の待機時間の後、計測結果が出る。「使用感はスーツを着て撮影しなければいけない“ゾゾスーツ(ZOZOSUIT)”などと比べても非常に簡単だった」と佐藤氏。その後は普段通りの手作業での採寸を実施。今回は佐藤氏がスーツを仕立てる際に採寸する箇所のほか、「ボディグラム」で現状計測できる体の部位を測ってもらった。
気になる採寸の結果は?
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結果は図表の通り。「ボディグラム」の計測位置に合わせた採寸ではあるものの、誤差は最大でも腰周りにおける1.3センチ差と、非常に小さい。この結果は同技術のAIによるもの。さまざまな人物の体型データを「ボディグラム」のAIに学習させ、計測の精度を上げているという。今後は大柄な人物や手足が長い人物など、学習データのバリエーションをより増やすことで、さらに精度を上げていく計画だ。
テーラー、佐藤氏が語る
「ボディグラム」が実現する
新たな世界
佐藤英明「ペコラ銀座」オーナー : 「ボディグラム」を実際に使用してみたが、非常に簡単なUI/UXだった上、計測の誤差はかなり小さかった。僕自身は採寸を行って仮縫いし、最後にもう一度採寸して洋服を作っているが、現在は地方や海外のお客さまからのオーダーも入るようになり、商圏がどんどん広がってきている。そういった中で「ボディグラム」があれば、遠方のお客さまから前もって写真などのデータをいただき、事前に型紙を作ることができる。お客さまも店舗に何度も来ていただく必要がなくなるかもしれない。お客さま側から見ても「ボディグラム」というアプリがある、と分かっていれば行ったことがない店舗でも安心してデータを送れるだろう。ただ、テーラーによっては採寸する箇所が微妙に異なることもある。「ボディグラム」が店舗ごとに採寸位置をカスタマイズできるようになれば、テーラーの世界で新たな道を切り開くことができるかもしれない。
ジン・コーCEOが見据える
「ボディグラム」の次なるステージ
ジン・コー=ボディグラム・ジャパンCEO : 「ボディグラム」は昨年、「ユニクロ」への導入を皮切りに既製服の世界に参入し、さらにはフィットネスやヘルス領域への参入を発表し、ヒューマンセントリック(人間中心の意)なサービスとしての普及も行っている。いずれもボディグラム社が重視している使いやすさと精度、そして信頼という3つのテーマのいずれかに合致しているものだ。ゆくゆくは需要と注目度が上がっているカスタマイズの世界にも進出したいと考えており、オーダースーツの領域ももちろん視野に入れている。今回は計測を“される”側ではなく“する”側の人物である「ペコラ銀座」の佐藤さんに使っていただいたことは非常にエキサイティングなことだったし、個々の計測者ごとに計測箇所の調整が必要だと認識した。今後も計測する側、される側双方のユーザビリティーを上げるために、投資を行っていくつもりだ。
ボディグラム・ジャパン
pr@bodygram.com